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 ONLINE 5-0  発声 0  <始める前に…>

 本来「発声」をきちんと身に付ける事は難しい事ではありません。
 年齢も才能もいりません。誰でも身につけることが可能です。
 ただ身体に覚えてもらうため、時間と手間ががかかるのです。
 だからこそ根気よくレッスンを続ける事をお勧めします。
 そしてあきらめないこと、とにかく続けることが大切です。
 レッスンを続けている間、身体はこつこつと準備を進めています。
 小さな変化は日々ありますが小さいので見過ごしてしまいがちです。
 そして大きな変化はある量を超えないと起こりません。
 ある日突然今まで出来なかったことが出来るようになります。
 でも一歩手前でやめると変化は起こらないのです。 「蓄積」それが大切です。
 途中までやってあきらめてしまった人。なかなか成果が出ない人。
 今より一歩踏み出したい人。以前より声が出なくなってしまった人。
 どんな状況や理由でも構いません。先に進む為にオンライントレーニングがあります。
 あくまでアドバイスですが参考になれば幸いです。
 声は一生の宝物です。きちんと磨くと一生輝かせることが出来ます。
 このレッスンで声と身体に興味を持ってもらえたら幸いです。
                                       misuzu

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 ONLINE 5-1  発声 1  <声を出す>  

 発声で最初にすることは簡単。まっすぐ前を向いて声を出してみましょう。
 立ったままでも椅子に座っていても構いません。出しやすい音と音量で声を出します。
 次に声に矢印を付けて見ましょう。矢印の方向は見ている方向。
 つまり声に方向をつけるのです。矢印の方向「前に」向かって声を出します。
 「声を前に出す」言い換えるなら「声を外に出す」。これが最初です。

「声を外に出す」は言葉で書くと簡単なように思えますが案外難しいものです。
 本来声は内側にも外側にも出せるものですが、大きく声を出そうという意識はあっても
 声が向かう方向を意識していない人がほとんどだと思います。大きくなくてもいいのです。
 「前に向ける」「外に向ける」という意識をすることが発声の始まりです。
 ではレッスンを進めて行きましょう。
                                        misuzu

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 ONLINE 5-2  発声 2  <口を大きく開く-口とあごの開閉>  

 次は声を出しやすい状態にして行きます。
 まず身体の無駄な力を抜きます。  (ストレッチや腹式呼吸の準備を参照)
 ここでの発声は最初は座って、慣れたら立ってやって見て下さい。
 声や身体の調子が悪いときには座って発声して下さい。
 まず椅子に浅く腰掛けます。
 前を見て同じく「あ---」と声を出します。もちろん意識、声は前に。
 「あ---」。 「あ」は日本語の中で一番口が大きく開く言葉です。
 今後発声の基本の言葉になるので発声は「あ」からと覚えておいて下さい。
 そのとき口を大きく開きます。口を大きく開くとのども開きやすく、息も通りやすくなります。
 こつはあごを意識することと、ゆっくり丸く大きく開くことです。
 急激に開くとあごは関節ですからはずれたり痛んだりします。
 あくまでゆっくりとした動作を心がけて下さい。誰でも口が大きく開くとは限りません。
 うまく開けない場合は無理せず開くのを待ちましょう。
 次にあごの関節を動かす目的のレッスン。同じく椅子に浅くかけて前を向いて「あ---」。
 そのとき口を閉じた状態からゆっくりと大きく開きながら声を出します。
 あごががくっとならないようにゆっくり。口の開く動きと声が連動すると開く音がします。
 「ん--あ---」。もし開く音がしないときは少し肩の力を抜きましょう。
 楽な姿勢で自然に動かすと開く音がするはずです。
                                        misuzu

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 ONLINE 5-3  発声 3  <立っての発声>  

 発声、つまり声を出すことに慣れてきたら立って声を出しましょう。
 両足は軽く開きます。あまり開きすぎないことがこつです。
 座っているときと違って手足に力が入りやすく重心もぶれやすいものです。
 バランスや中心軸のレッスンを参考にしてなるべくまっすぐに立ちます。
 必要なら肩や首のストレッチを行って下さい。
 まっすぐ前を向きます。目の高さの位置に何か貼っておくのもいいかもしれません。
 声を出してみます。「あ---」。時々鏡の前で声を出してみましょう。
 身体の前傾、状態の傾き、肩の上下、膝の緩み、腰の揺れ…。
 身体の動きや傾きは意外に気づかないものです。
 でもバランスのレッスンでも書いた通り目的はあくまで発声ですから
 姿勢を正しくするよりゆっくりと丁寧に声を出すことを心がけて下さい。
 身体は自然にまっすぐになるのが理想であり、そうなる為の発声です。
                                        misuzu

 <すこし休憩>
これが発声の最初のレッスンです。
本来声は内側にも外側にも出せるものですが最初は意識して外に向ける事が必要です。
そこで必要なのは「意識」と「イメージ」。
そのうち意識しなくても声が外に向かって行きます。
中にはもう外に向かってる人もいるかもしれません。
そういう人は声をいい状態に保つ為に練習します。
もし逆ならとにかく外を意識して声が自然に外に向くのを待ちましょう。
声の方向は精神的なものと比例しているので無理は禁物です。
無理に外へ外へではなくまずは方向を意識してみましょう。
全ては意識から始まります。

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 ONLINE 5-4  発声 4  <立っての発声>  

 発声、つまり声を出すことに慣れてきたら立って声を出しましょう。
 両足は軽く開きます。あまり開きすぎないことがこつです。
 座っているときと違って手足に力が入りやすく重心もぶれやすいものです。
 バランスや中心軸のレッスンを参考にしてなるべくまっすぐに立ちます。
 必要なら肩や首のストレッチを行って下さい。
 まっすぐ前を向きます。目の高さの位置に何か貼っておくのもいいかもしれません。
 声を出してみます。「あ---」。時々鏡の前で声を出してみましょう。
 身体の前傾、状態の傾き、肩の上下、膝の緩み、腰の揺れ…。
 身体の動きや傾きは意外に気づかないものです。
 でもバランスのレッスンでも書いた通り目的はあくまで発声ですから
 姿勢を正しくするよりゆっくりと丁寧に声を出すことを心がけて下さい。
 身体は自然にまっすぐになるのが理想であり、そうなる為の発声です。
                                         misuzu

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 ONLINE 5-5  発声 5  <音程を使った発声>  

 さあ今度は音程をつけてみましょう。最初は座って、慣れたら立って声を出します。
 最初の音は「C」。ハ長調のドの音から始めます。 「あ---」。半音ずつ上がります。
 目標はオクターブ上のC。Cから始めるのが難しい人は出せる音から1オクターブ。
 次にそのオクターブ上の音から半音ずつ下がってきます。1オクターブから始めましょう。
 もちろん前を向いて口を大きく開けて声を出します。
 次に1オクターブを少しずつ上下に広げて行きます。
 始まりの音を決めたら今度は終わりの音を決めずに半音ずつ上がって行きます。
 苦しくなったら男女問わず迷わず裏声に切り替えて下さい。
 この裏声で発声することは今後の大きな鍵になります。
 限界の音に当たったらその音を覚えておきましょう。次に半音ずつ下がってきます。
 今度は始まりの音を過ぎても音がとれなくなるまで下がって行きます。
 これで自分の限界がわかりました。発声は限界音まで出す必要はありません。
 地声の限界音は個人差が大きいのですが女性はA〜オクターブ上のD。
 男性はオクターブ上のF~Cといったところでしょうか。
 このレッスンの練習ポイントは「少しがんばる」です。
 音量も高さも最初からがんばりすぎないで徐々に上げて行きます。
 「あ--」の長さも最初は短く、慣れて来たら少し長めに出して下さい。
 必ず声は前に。きちんと顔を上げて前を向いて声を出します。
 出せる声の音域が定まって来たら、短い「あ--」で1回上下、少し長めの「あ---」で上下。
 これが発声の最初の基本セットになります。
 他のレッスンと組み合わせて「ストレッチ→発声→発音」の順で1日1回。
 これが基本のメニューです。他に発音の後に読みをプラスしたり。
 いろいろと工夫して自分のレッスンメニューを考えてみて下さい。
                                        misuzu

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 ONLINE 5-6  発声 6  <脱力の発声>  

 次は身体を緩めるための発声です。
 なかなか力が抜けない人やとき、身体が弱っていたり声の調子が悪いときに効果的です。
 ここではイメージと息を使います。椅子に浅く座って腰を緩めます。手はお腹に。
 一度首を下に落として首の後ろの筋を伸ばしましょう。
 次に顔を上げて1~2m先の床を見て声を出します。「あ---」。
 その時にお腹から息(声)が上がって来てのどをすり抜けてくるイメージをします。
 身体の中を息が通り抜ける。息が手を当てているお腹から上がってくる。
 のどを何の抵抗も無くすり抜ける。どれか1つのイメージでも構いません。
 もし目をつぶった方がイメージしやすいときはそれでも構いません。
 お腹に当てている手を外して、息の流れと同じ動きをさせてみるのもいい手です。
 お腹の辺りからゆっくりと手をのどの方まで持ってきてそのまま前に伸ばします。
 これは立っていても使える動作ですが、長く続けていると手を使わないと
 うまく発声出来ないようになるので注意が必要です。
 腰を緩めることで丸い背中はゆるやかなカーブを描いているので
 お腹から上がって来た息はすんなりと身体をすり抜けて行きます。
 首も同じく緩やかに傾斜しているのですんなりと抜けて行きます。
 あくまでイメージですが、丸い背中は本当に息がすんなりと通り抜ける状態です。
 大きな声は必要ありません。ゆっくりと息の流れを意識します。
 次に少しずつ音を上げて行きましょう。半音ずつ。苦しくなったら裏声に。
 今度は 同じく半音ずつ下がってきます。あまり長い時間はお勧めしません。
 同じ姿勢はどんなにそれが弛んだ状態でもそれを覚えてしまいます。
 あくまで短い時間で(5分から10分)。
 最初に慣れない時は声を出さずに息を前に向かって出すだけで効果があります。
 もし背中が丸くならないならあなたの背中は緊張状態で固まっている可能性があります。
 それを直さないと自然な腹式呼吸は出来ませんがまずは背中がまっすぐでも構いません。
 ストレッチや運動で時間をかけてゆるめてから行って下さい。
 息が外に出る感覚、声を外に出す感覚を掴みましょう。
                                         misuzu

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 ONLINE 5  発声  <最後にまとめ>  

 何度も書いていますがとにかく最初は声も意識も外に向ける。
 これを続けて行くと意識しなくても声が外に向かって行きます。
 この状態になればしめたもの。外に向けていた意識を他のところに向けることが出来ます。
 なかなかうまく行かない人は前項の「脱力の発声」を参考にして下さい。
 時間はかかりますが焦らずじっくり。
 声の方向は精神的なものと比例しているので無理は禁物です。
 無理に出すのではなくまずは方向を意識してみましょう。全ては意識から始まります。
 ゆっくり身体に発声を馴染ませていくつもりで続けて下さい。
                                        misuzu

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