HOME > online-10

 ONLINE 10-1  逆転の発想 1  <逆転の発想と響き>

 通常の発想と逆のことをやってみる、これが「逆転の発想」です。
 今回は「この逆転の発想を使って響きの練習をしてみます。
 「響かせる」という意識を使わずに自然に響くようになるための練習です。
 まず質問を。あなたは声の「響き」を意識したことがありますか?
 この質問の中に大事な鍵が隠れています。
 さて「響き」も他のレッスンと同じように意識することから始まります。
 響きを意識して声を出してみましょう。響いているように聞こえますか?
 次に意識して「響かせて」みましょう。今度は響いているように聞こえますか?
 では身体に響かせてみましょう。最初は喉。喉に手を当てて声を出してみます。
 振動しているのがわかると思います。次は胸。同じように手を当てて響きを確かめてみます。
 もし振動しないようなら、振動するように声を出してみます。
 ここで大事なことをひとつ。
 響きを意識した声は「響かせている声」であり「響いた声」ではありません。
 実は「響いた声」と「響かせている声」には大きな違いがあります。
 本来声は無理に響かせるものではなく響くものなのです。
 だからこそ自然に響くようになる為の練習が必要になります。
 ではどうやったら自然に響いてくるのでしょうか?
 自然になるまで練習するのが通常ですが今回は題名にもある通り逆転の発想を使ってみます。
 その逆転の発想とは「響きを意識しない」で声を出すことです。
 つまり響きを意識せずに声を出すことで逆に響かせる、というやり方です。
 声は無駄なく出すと身体にはほとんど共鳴しません。
 言い換えるなら無駄がない発声は実感が薄く、反対に身体に響かせると実感があります。
 これは発声に限らずどの場合にも当てはまります。
 一番いいバランスをとっている時は実感が「薄い」、または「ないまたは少ない」のです。
 逆に言うと実感がないところがいいバランスという事になります。
 だからこそ実感を求める努力家タイプの人は力を抜くのが苦手なのですね。
                                        misuzu

HOME > online-10

 ONLINE 10-2  逆転の発想 2  <お腹と呼吸>  

 次はお腹です。
 声を出す時にお腹(下腹)に力を入るとかお腹を意識してと言いますね。
 でも実はこれがくせ者。身体に力がかかっていると声はなかなか外に広がりません。
 身体に入っている力に引き寄せられて声自体も内側に入ったり、固くなりがちです。
 ここで先程と同じように逆転の発想を!
 お腹を意識することに使うエネルギーを他に使ってみるのです。
 無駄な意識や力を抜くと身体も頭も自由になり自然な動きが出やすくなります。
 最後に呼吸。
 呼吸(ブレス)も同様に意識的にしない事でエネルギーの莫大な消費を防ぐ事が出来ます。
 でもその際には基礎の言葉のレッスンやリズムのレッスンが必要です。
 他のオンライントレーニングの中にもヒントややり方が書いてあります。参考にして下さい。
 自由に伸びやかに歌う為にはエネルギーを無駄に使わないが必須条件です。
 年をとっても声や体調が思わしくない時にも歌えるためには
 もちろんいつも万全な体調を整えておく事は大切ですが)無駄をなくする努力が必要です。
 無駄な意識や力を抜いて本当に必要な所に使うという習慣をつける事が大切です。
                                        misuzu

HOME > online-10