© OUTANO KYOSHITSU

outano-kyoshitsu

 腹式呼吸       < その前に >

 

 腹式呼吸習得に早道はありません。

 心と身体の準備が必要です。それは無駄なものを心と身体から除いて行く過程でもあります。

 これから書くレッスンはすべて腹式呼吸のための「準備」です。

 本来の腹式呼吸は身体も心も自由になるためのもの。無駄な力はいりません。

 必要なのは準備と時間。焦らずゆっくりと準備をして行きましょう。

                                                                                            misuzu

 腹式呼吸準備-1     <椅子に座って>

 

 椅子に座りましょう。まず肩の力を抜きます。最初に上下、次に回します。

 腕の力を抜いて肩だけを回しましょう。次に首の筋を伸ばします。

 まずは左右に、次に前後に伸ばします。

 首の重みを使って 筋が伸びているのを感じながら ゆっくり伸ばして下さい。


 次にお腹に当てます。最初は目をつぶって。静かに呼吸します。

 手が当たってるおなかの辺りに意識を集中します。

 肩や腕に力が入っているときは上手く集中出来ません。

 ゆっくりと深く呼吸を繰り返します。


 おなかの動きを感じてみましょう。

 手を当てたまま意識して動かしてみます。息を吸うと膨らむ、吐くとへこむ。

 ゆっくり深く呼吸すると動きもゆっくり大きなものになって行きます。

 これを呼吸や動きが一定の動きになるまで続けます。

 最初はなかなか一定になりませんがとにかく繰り返して下さい。

 がんばりは禁物。無理なく続けることが大切です。

                                                                                            misuzu

 腹式呼吸の準備-2     <仰向けの姿勢>


 床に仰向けに寝ます。

 出来ればベッドの上でなく平らな場所で。目をつぶります。

 まずは脱力。右手を床の上に置いたまま少し揺らしながら意識を抜きます。

 これで右手はなくなりました。次に左手、右足、左足、最後に頭。

 全身の意識がなくしていきます。これが究極のリラックス。

 身体の重みを感じなくなったらリラックス状態です。

 しばし浮き世を忘れて静かに過ごして下さい。

 肉体的に疲れた時、精神的に疲れた時にも効果的です。


 では次に進みましょう。手をおなかの上に置いて呼吸をします。

 寝ているので深さの意識は必要ありません。ゆっくりとゆっくりと。

 ここでもわざと呼吸に合わせておなかを動かしてみましょう。

 小さな動きでなく高く高くおなかをせり上げます。へこませるときもしぼるように。

 でもあくまでゆっくりゆっくり繰り返します。


 慣れてきたら脱力をとばしてすぐに呼吸に入っても構いません。

 寝ているので首や肩の無駄な緊張はかなり少なくなっています。

 でも最初のうちは脱力してから呼吸に入って下さい。

                                                                                            misuzu

 腹式呼吸の準備-3     <時計を使って>


 時計を使った呼吸の練習です。

 時計(秒針のある時計)を用意しましょう。

 椅子に座って呼吸の準備が出来たら、まず10秒息を吐きます。次に10秒吸います。

 吐く、吸うを1分繰り返します。上手く出来ましたか?

 最初は上手く出来なかったり苦しかったりします。

 苦しかった人は息の量やスピードを変えてみましょう。

 一定の速度で吸ったり吐いたりすると楽に出来るようになります。

 次に1分の呼吸の次に1分休むを入れて5分続けてみます。

 1分呼吸、1分お休み、1分呼吸、 1分お休み、1分呼吸です。

 お休みの間は自然に呼吸します。

 ここで肝心なのは必ず吐くことから始めること。

 慣れたら吐く時間を15秒、20秒と伸ばしてみて下さい。

 吸う時間は15秒、吐く時間は30秒、セット時間は10分が最大です。

 秒数とセット数を変えていろいろ試してみて下さい。


 慣れたら時計を使わずに呼吸のペースを整えることが出来るようになります。

 まずは苦しくないこと、次に一定のペースを作れることを目標にしましょう。

 ただあくまで呼吸の深さと間を作る為の練習なのでやりすぎには注意して下さいね。

 毎日ではなくちょっとした時間があるときにやる練習です。

                                                                                            misuzu

 腹式呼吸の準備-4     <肋骨を広げる>


 椅子での呼吸に慣れてきたら次に進みましょう。

 今度は肋骨を横に広げる呼吸です。


 椅子に座って脇腹に手を当てます。目はあけたまま。

 腕と肩の力を抜いておなかの辺りを意識してゆっくり呼吸します。

 息を吸うと肋骨が左右に広がり、吐くともとの位置に戻ります。

 こんどはおなかの裏側、背中の骨のない位置に手を当てて呼吸します。

 同じように息を吸うと膨らみ吐くとしぼみます。

 最初は全く動かないか動いても小さな動きです。

 そんな時は鏡で自分の身体を見てみましょう。

 肩がや胸が上下していませんか?

 肩が上がると肋骨は動きません。胸が膨らむと背中は膨らみません。

 腕や手の先に力が入っていても肋骨や背中は動きません。

 では鏡を見ながら胸や肩が上下しないように気をつけて息を吸ってみて下さい。

 肋骨や背中は動きましたか?少しでも動たら何度繰り返して感じをつかみます。

 次に鏡を見ないで呼吸します。

 なかなか胸や肩の上下がなくならないときは1-3の練習にもどりましょう。

 まだ身体の準備が出来ていないようです。

 しばらくたってからまた挑戦して下さい。

                                                                                            misuzu

 腹式呼吸の準備-5     <まとめ>


 1-4までの練習を組み合わせて地道に続けて下さい。

 リラックスは身体の緊張を解き、精神の緊張をも解きます。

 深い呼吸はそういう身体の状態の中で出来て行くもので、それが腹式呼吸につながるのです。

 その逆もあります。深い呼吸が身体をリラックスさせることも出来るのです。

 精神と身体と呼吸がつながったとき本当の腹式呼吸が出来るようになります。

 時間をかけてゆっくり心と身体の緊張を解き放って下さい。

 それこそが腹式呼吸への最大の準備であり、つながる道です。 

                                                                                            misuzu