ESSAY & blog

ESSAY-01 　真面目の勧めとおばかの勧め　 

 
昔は真面目が取り柄の熱血でした。今は「ばか」、一応「お」をつけて「おばか」。真面目なところは残っているけれど、「おばか」な部分が自分を解放してくれているので、以前より楽でストレスが少ない状態。楽しいです。
昔は真面目であるが故に周囲にもそれを要求するようなタイプの人間でした。それしか出来なかったといった方がいいと思います。他人に厳しくてあまり人に好かれていなかったと思います。私も他人なら好きではなかったと思います。
ただその時期に身に付けた物がたくさんあります。集中力と繰り返し続ける力。でも一番は歌が私の中に深く深く刻まれたことです。私にとって歌は特別。いつも歌のことばかり考えていましたし、上手くなるためには何でもしようと思っていました。でも真面目さだけでは上手く行きませんでした。いま思えば実力も努力も足りていなかったのでしょう。なかなか周りに認めてもらえませんでした。
私が変わったのはある人に「お前はばかだ！」と言われた事がきっかけです。その時はけっこう傷付きました。ばかと言われるのが嫌だったんだと思います。でも実際のところは自分が気づいていないだけで十分にばかでした。
リラックスした時間が多くなったからこそ、昔はずいぶん辛かったんだとわかります。孤独でいつも緊張状態にありました。もう同じ状態には戻れないけれど懐かしい気もします。そういう時期があったからこそ今の自分がある。そして歌も昔とは変わりました。
「おばか」は心も身体も緩めてくれます。オススメです！楽しい時間は心の豊かさを作ります。でも同時に真面目もお勧めです。厳しさや緊張感も大切です。私の言葉では説得力に欠けるかもしれないけれど（笑）。真面目とおばか、両方の部分があるからこそ人としてバランスがとれるような気がします。言い変えるとおばかはアバウト、真面目はマニアック＝緩急。どちらも必要で大事なものです。