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音楽のこと日々のこと、あれこれ

〜どうやら難しいらしい

初めて他人に歌を教えた時、たくさんの「?」が私の頭の中を巡った。
どうしてこんなに苦しそうに歌うんだろう?どうして言葉が聞こえないんだろう?
どうして?どうして?…そして思った「声がダメなんだ!」。
この声じゃ歌ってもたいしたものにはならないだろう。おこがましくもそう思ったのだ。
声が出来ていないからロングトーンが伸ばせない。音程も発音も同じ理由。
声があればもっと自由に歌いたいように歌えるのだ!
これが私がボイストレーナーになった原点。
おうたの教室な訳だからもちろん歌を教えるのが正しい姿なんだけれど
発声や発音に力を入れている理由。もちろん歌い方も教えてますよ(笑)。
人が何かに辿り着こうとするとき、入り口や道筋(順番)は違っても目標は同じ。
歌を教えるときも同じ。ただ人によって入り口と順番が違うだけ。
私の場合は入り口が「声」だっただけ。でも今になって思うのだ。
どうやら声が一番難しいらしい。時間もかかるし何よりわかりづらい。
ただ声は一生もの。ある程度のレベルまでくれば100人が100人とも違いがわかる。
声は才能や能力とというより資質だから最初から特別な声を持って生まれた人もいる。
でも鍛えると声は変わるし磨くと光る。これだけは同じ。絶対に変わる。
ただなぁ〜結果は必ず出るとしても、時間がかかるしわかりづらいと来たら
なかなかやる気にはならないかも。やり始めても結果の出なさ加減に苛立つかも。
そこをぐっと我慢したら必ず結果が付いて来るのだけれどそこは難しい…。
つまり時間はかかるし難しいと思うかもしれないけど、必ず結果は付いてくるから
頑張って続けてねーという話なのでした。
                                       misuzu

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